猫が撫でられるとうれしい場所3つ
猫には特に撫でられることを特に好む場所があります。
1顔
猫は特に耳の根元、頬、顎、額は撫でられることを好みます。自分では舌で舐めることができない場所なので、仲の良い仲間や親子で舐め合ったり、愛情表現として顔を擦りつけ合うことがあります。グルーミング、挨拶、マーキング(自分の匂いをつけて安心する)などの意味でもありますが、猫にとって心を許した相手との触れ合いです。大切な感覚器官がそろっている繊細な場所でもあるため、やさしく指先を使って撫でると良いでしょう。
2背中の中心(横腹は注意)
猫の背中は撫でやすい部位でもあり、多くの猫が撫でられるのを好みます。特に、頭頂部から首元、背骨に沿って尾の付け根まで、毛並みに沿って撫でるのが良いでしょう。手のひらを使ったり、指を櫛のように立ててやさしく撫でてみてください。
実際、この場所には経絡(けいらく)※1があり撫でることで通りをよくすることは健康維持にも役立ちます。ただし、撫でる手が急所ともいえるお腹に近づくと敏感に反応する場合があります。横腹は注意しながら撫でた方が良いでしょう。
3お尻まわり
猫は尾の付け根やお尻周辺を撫でられることも好みます。ただし、デリケートな部位でもあるため、猫によっては嫌がることもあります。愛猫の反応を見ながらやさしく撫でてみてください。指先で軽く押してみたり、手のひらを使って短い距離を上下や左右にさするように撫でてみてください。
※1 経絡(けいらく)とは
東洋医学で用いられる重要な概念であり、体を流れるエネルギーの通り道と例えられます。マッサージや鍼灸でいわれる「ツボ」は、経絡上にある特定のポイントです。決まったツボを探すのは慣れるまでたいへんですが、経絡そのものを撫でることも健康維持やリラックスのために役立ちます。
スピードや力の入れ方の調整
・ゆっくりと撫でる
愛猫をうっとりさせるにはバサバサ手を動かして素早く撫でるより、スーッスーッとゆっくりとした撫で方がおすすめです。
・強さを調整する
力は入れ過ぎずに、あくまでも猫が舌でグルーミングしている時のように撫でましょう。この強さも好みによって差があります。多くの場合は、自分の舌が届かないような耳の後ろなどは、少し強めでも気持ち良い気分でいるような様子※2がみられます。
・指の腹、手の甲、歯ブラシを使う
やさしいタッチで触れるには指先を立てて撫でるのではなく、指の腹や手の甲を使うとソフトな感触になります。まだ警戒心が強い場合は、直接手でなく歯ブラシなどを使うのも有効です。特に歯ブラシの感触自体は母猫に舐められるのと似ているとも言われています。
充分に撫でるのに慣れて、撫でられることを要求されるほどになってきたら、少しずつ力を強くしたり、 ブラシッシング(猫が毛づくろいをする理由とブラッシングについて)もできるようになるでしょう。
※2 猫が気持ち良い気分でいるような様子とは
猫がリラックスしていて気持ち良い気分のときの様子とは、以下のような状態です。
・体が緊張していなくて、やわらかい
・ゴロゴロと喉を鳴らしている
・目は半分閉じた薄目の状態になっている