- GREEN DOG & CAT
- ペットフード・ペット用品通販
- 犬との生活・特集一覧
- 犬の特集
- ケア
- プロが解説!犬の抜け毛対策と毛のタイプ別お手入れ方法
プロが解説!犬の抜け毛対策と毛のタイプ別お手入れ方法
- ケア
- 専門家監修
春秋の換毛期が近づくと、パートナー(愛犬)の抜け毛に頭を悩ませていませんか?
実は犬の毛の生え方や換毛期は犬種によって違います。そのため、犬種によって毛のケアの方法も違うのはご存知ですか?今回は、犬の毛の構造や毛のタイプ別のケア方法についてご紹介します。
シングルコートとダブルコートの違いとは?
犬の被毛の構造は、犬種によって、シングルコート、ダブルコートの2つのタイプに分かれます。この構造や毛周期(毛が生え変わる周期)は犬種によってそれぞれで、必要な被毛ケアも違ってきます。
人間とは異なり、1つの毛穴から生える犬の毛の本数は、約7~15本程。人間は約1~3本程度といわれています。犬種によって毛は2重構造になっていて、上毛をオーバーコート、下毛をアンダーコートと呼びます。オーバーコートは太くてしっかりした剛毛で皮膚を保護する役割を果たし、アンダーコートは柔らかい毛で保湿、保温の役割を持ちます。
犬の中には、オーバーコートとアンダーコートの両方を持つダブルコートの犬種と、アンダーコートがないシングルコートの犬種がいます。ダブルコートの犬種は、春と秋にアンダーコートが生え変わるため、季節による換毛期があります。一方、シングルコートの犬は、季節による換毛期がありません。
ダブルコートの犬種は、アンダーコートの増減によって体温の調節をはかります。シングルコートの犬種は、全く毛が抜けないのではなく1年を通して少しずつ生え変わります。これはいわゆる夏毛と冬毛の違いがないということです。
愛犬はシングルコート?ダブルコート?
シングルコートの犬種
プードル、ヨークシャーテリア、マルチーズ、フレンチブルドッグ、ビーグルなど
ダブルコートの犬種
ダックスフント、チワワ、ポメラニアン、ゴールデンレトリーバー、柴犬など
毛のタイプ別お手入れのポイント
最近は、季節に関係なく1年中同じ気温の中で暮らしていることが多いため、実はダブルコートの犬種でも、アンダーコートが生え変わらなくなることがあります。
夏は一日中冷房の効いた部屋で過ごしたり、冬は暖かい部屋からあまり出なかったりするため、抜け毛の周期が乱れているといわれています。
夏の熱中症対策や冬の温度管理は非常に大事ですが、適度に季節本来の温度を愛犬が体感できるように環境を整えてあげることも大切です。
たとえば、犬に負担のかからない時間帯や気温を考慮して愛犬と一緒にお散歩へ出かけ、外の空気を感じることや、家の中では、犬自身が体温調整できるように、エアコンの風の当たらないくつろげる場所を用意してあげることなどでも環境は整えてあげられます。
また毛のお手入れにはブラッシングがとても重要。ブラッシングは不要な毛を取り除くだけでなく、体に付いた埃やチリを落とし、清潔を保つ効果もあります。
ブラッシングの際には、毛のタイプ(シングルコートかダブルコートか)や毛の長さによって適したブラシが異なりますので、ブラシの種類と特徴をしっかりと理解することが大切です。
愛犬はどのタイプ?最適なブラシを選ぼう!
スリッカーブラシ
毛もつれをほどく、毛玉・抜け毛を取り除く際に使用。特にダブルコートの犬種の換毛期におすすめです。しっかりと不要なアンダーコートを取り除いてくれます。ブラシの先が鋭いので、力の入れすぎや、皮膚に当てる角度に注意が必要。オーナー様ご自身の腕にブラシを当てて力加減を試し調節しましょう。
ピンブラシ
長毛種の毛のお手入れ、もつれ除去の際に使用。特シングルコートの長毛種で毛切れを防止したい愛犬におすすめです。
ラバーブラシ
短毛種の抜け毛除去に使用。特にスムースコートの愛犬におすすめです。お肌に直接当たることが多い為、マッサージ効果も期待できますよ。
獣毛ブラシ
動物の毛を使ったブラシです。ブラッシングの仕上げに使用すると毛に艶を与えてくれます。
コーム
金属性のクシで獣毛ブラシと併用します。また、ピンの間隔により細目と粗目があり、細目はブラッシングの仕上げに毛並みを整える際、粗目はもつれの有無の確認や抜け毛の除去に使用します。
その他
スリッカーブラシとピンブラシの間の役割のブラシもあります。
犬の健康は毛並みに表れる
犬の身体のコンディションは毛並みの状態でわかります。
健康状態が良いと毛艶も良くなりますが、体調が優れなかったり、食事から摂取する栄養バランスが崩れると、毛がパサつき毛艶も悪くなってしまいます。
日々の食事を通して、皮膚被毛を健康に保つ栄養素である、タンパク質・必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)ビタミンA・ビタミンEを積極的に摂取してあげるとよいでしょう。
また、ブラッシングは皮膚疾患の防止、病気の早期発見にも役立つため、愛犬の健康を守る大切なケアです。
ブラッシングをしながら、毛艶の変化や脱毛しているところはないか、皮膚が赤くなったりしこりができたりしていないか、ノミやダニなどの寄生虫がいないかなどをチェックしましょう。
気候によっても毛の状態は変化します。空気の乾燥する秋~冬にかけては、愛犬の皮膚や被毛も乾燥しやすくなります。ブラッシングの際には静電気が起こりやすくなり、毛切れが起こり被毛を痛めてしまうことがあります。保湿効果のあるブラッシングスプレーを使用して乾燥を予防し被毛のお手入れをしてあげましょう。
まとめ
愛犬が健康で快適に毎日を過ごすために、毛の生え方や換毛期の仕組みなどをよく知って、日々の食事のケアやブラッシングなどを効果的に取り入れていきましょう。
毎日のブラッシングは、オーナー様と愛犬との充実したコミュニケーションタイムにもなり、強い信頼関係を築くきっかけにもなります。
そのためにも、愛犬が「ブラッシングは嫌なもの」と思い込んでしまうことのないように気をつけましょう。ブラッシングを嫌がる愛犬を無理やり押さえつけたりはしないでくださいね。
ブラッシングを苦手とする愛犬の場合には、ブラシを見せておやつをあげる、ブラシを体に当てておやつをあげる、ブラシを体に当てて少し動かしたらおやつをあげる、など「ブラッシング=良いこと、楽しいこと」というイメージを与えながら愛犬にストレスがかからないよう、短い時間で少しずつ慣らしていくことが必要です。
愛犬のお手入れを通して、みなさんも愛犬も共にリラックスできるのが理想です。