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【専門家に聞いた】愛犬が嫌がらない爪切りのコツ!切る頻度や嫌がる場合の対処法
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自宅でのパートナー(愛犬)の爪切りは難しいものです。まして黒い爪だとどこまで切ってよいのかわかりません。なるべく痛くないように切る方法や嫌がる愛犬の対処法をグルーマーに聞いてみました。
愛犬が嫌がらない爪切りのコツとは
爪切りが難しいと感じている飼い主さんの中には、道具選びや使い方を間違えていることが多いようです。また、つい無理をして愛犬が爪切りを嫌いになってしまうことはよくあります。まずは根気良く少しずつ慣らしてあげることが大切。コツがわかれば自宅での爪切りも難しくないはずです。
爪切り道具の選び方、切り方
爪切りはギロチンタイプがおすすめ
ギロチンタイプはハサミと違い、ハンドルを握るとカッター部のみが小さく動いて爪を切る仕組みです。
ギロチンタイプがおすすめの理由
先端(カッター部)の丸い穴の中に爪を入れて切るため、ハサミよりも安定感があり、切る位置を間違えにくいです。
爪切りの正しい持ち方
ハンドルの動かない側(まっすぐな部分)を親指で、動く側(カーブしている部分)を4本指で持ちます。爪切りのカッター部分は2枚になっており、動く側と動かない側があります。正しい持ち方(上の写真参照)だとカッターの動かない方が愛犬に接するため、誤って被毛を引っ張ったり、皮膚を傷つけたりすることが防げます。
足の持ち方
犬種によって毛足が長い場合は、指で毛を後ろ側に押さえこんで爪をしっかりと出しておきます。爪切りに毛が引っかかることも愛犬が嫌がる原因になります。
仕上げは爪やすりを使用する
爪を切ったあとは、爪やすりを使って滑らかになるよう角をとります。切りっぱなしだと愛犬が体を掻くときに皮膚を傷つけてしまう可能性があり、私たちも引っかかれると痛いですよね。爪やすりが小さすぎると使いづらく、愛犬が嫌がってしまう原因になります。写真のようにしっかり持ち手がついているものが使いやすいでしょう。
爪切を成功させるポイントと黒い爪の対処法
小さく角を落とす
爪の中には神経が通っている血管があり、誤って切ってしまうと犬は痛みを感じます。これも爪切りが嫌いになる大きな原因です。血管まで切らないよう少しずつ小さく角を落とすようにカットするのが爪切りの成功のポイントです。黒い爪の切り方
白い爪は血管が外から透けて見えますが、黒い爪だとどこまで切ればよいかわかりにくいです。この場合も小さくカットしながら断面を確認するのが良いでしょう。
黒い爪:イラスト1のように、黒い爪の中には神経が通っている血管(ピンク色)の部分と硬い爪との間には柔らかい膜(灰色)があります。Aの断面は切り過ぎの場合で、血管が見えて出血します。
爪の断面は通常乾いた状態ですが、Bの断面のように爪の中央あたりに色が違う膜が見えることがあります。触ると柔らかく湿っています。これ以上切るとAのように出血しますので注意しましょう。
爪から出血したときは
うっかり切り過ぎて血が出たときは、コットンで押さえておけば比較的すぐに止血できます。動物病院で使っている止血剤を分けてもらっておくのも良いでしょう。ただし、止血剤はつけた瞬間は痛みがあるようです。ちまたでは小麦粉や片栗粉でも止血剤の代わりになるという情報がありますが、衛生面に注意が必要でしょう。また、菌感染を防ぐために出血した直後はできるだけ砂地やぬかるんだ地面を歩かせるのは避けるようにしましょう。
爪切りの理想的な頻度
爪切りはできるだけこまめに月に1から2回程度で行うことが理想です。最低でも4週間前後で行うようにしましょう。
犬種や歩き方によっても爪が伸びるスピードに差が出てきます。個体差はありますが一般的に犬の爪は1週間に1~2mm伸びます。比較的シニア犬より若い犬やの方が伸びるのは早い傾向があります。また運動量が多かったり、犬種によっては運動によって爪が削れやすい場合もあります。
<例>
・フレンチブルドッグ...しっかり足先に体重をかけて歩くので、散歩中に爪が削れやすい
・チワワ...体重が軽いため、爪が自然に削れることが少ない
爪が伸びると中の神経が入った血管も伸びてくるので、伸び過ぎないうちに切るようにしましょう。特にシニア犬は足を痛めて運動が出来なくなるとすぐに筋肉量や代謝が落ちるので気をつけたいものです。
爪が伸びすぎた場合と切り過ぎた場合の注意点
爪が伸びすぎた場合
爪の伸びすぎた状態というのは、フローリングを歩くときにカシャカシャ爪が当たる音がするような状況になっていることです。
怪我のリスクが増える
たとえば、床の上では滑りやすくなります。特にシニア犬の場合は、歩行が不安定となり足腰への負担が増えます。
ループ状のカーペットや屋外では溝をふさいでいるグレーチングや引き戸のレール部分、マンホールなどにひっかけて爪が欠けたり、根元が抜けてしまうこともあります。
また、伸びた爪が隣の指の肉に食い込んでいくケースもあります。
ストレスが増える
先述の怪我のリスクにあるように爪が過度に床に当たることなどから常に不快感や痛みを感じることがストレスとなります。動きたがらない、機嫌が悪いなどの原因として爪の伸びすぎも考えられます。
健康状態の悪化
爪が長すぎて歩きにくい、または肉球や指を傷めることで細菌感染に発展する場合もあります。また、自分の肢で歩くことは健康長寿に大事なことです。歩きづらくなることで代謝が落ちれば免疫低下に繋がり、爪周辺だけのことではなく体全体の健康状態を悪化させてしまいます。
爪を切り過ぎた場合
出血や菌感染
爪の根元部分にある血管部分まで切ってしまうと出血が止まりにくくなります。この傷口から細菌が入り込んで化膿や菌感染するリスクもあるので注意しましょう。
爪の役割を果たせない
爪があるおかげでしっかり地面をとらえられます。特に走るときには大きな役割があるといえるでしょう。また掘る行為や時には物をしっかりとらえるために使います。犬の本能的な行動を助けるためにある爪が短すぎることでその役割を果たせなくなります。
信頼関係への影響
本来、爪切りが得意な犬は少ないでしょう。切り過ぎて痛い思いをしてしまうと、次の爪切りはさらに難しい状況になりますし、飼い主との信頼関係が損なわれることもあります。
爪切りを嫌がる場合のケア方法
保定の方法
保定とは、愛犬が怪我をしないよう出来るだけ動かないよう、暴れないように安定した状態になる抱き方のことです。たとえば写真のように人の太ももの間に仰向けで寝かせると安定感があります。ただし、性格によって仰向けの状態になるのが苦手なタイプの犬もいますので、嫌がっているのに無理強いすることのないように注意しましょう。
はじめは1本ずつから
はじめて爪切りを行う場合、いきなり切り始めるのではなく、愛犬が落ち着くまであせらずに待ちましょう。あらかじめ爪切り道具の匂いを嗅がせておくのも良いことです。見たこともないものが近づくと興奮したり緊張したりと落ち着きがなくなってしまうからです。
愛犬が落ち着いたら、初日は1本だけ切っておわりにします。場合によっては爪切りを当てるだけで終わらせたほうが良い場合もあるでしょう。爪切りを我慢できたらオヤツをもらえたり褒められたりするというご褒美を与え、『爪切り=良いことがある』と覚えてもらいましょう。嫌がってしまう前にやめることも重要です。ご褒美はこまめに与えられるように、できるだけ小さいものが理想です。鶏肉のミンチ状を乾燥させ使いやすくしたものなどは与えやすい点でおすすめです。
不安ならプロにお任せする
もし飼い主も愛犬もお互いが爪切りに慣れておらず不安があるなら、ペットサロンや動物病院などプロにお任せしましょう。まずは愛犬が爪切りに慣れることを優先し、その後、飼い主も自宅での爪切りにチャレンジすると良いでしょう。
まとめ
爪切りは、大切なケアであり定期的に永続的に行う必要があります。注意深く行えば決して難しい作業ではありません。ただし、不安を感じる場合は、ペットサロンや動物病院などプロにお願いするという割り切りも必要です。上手に切ってもらえることはもちろんですが、場所が変わると愛犬も意外なくらいに受け入れてくれることがあるからです。
写真の愛犬は、パピーの頃からサロンで爪切りをしてもらっているため、ストレスも少なくとても落ち着いていられます。このような状態が理想的ですね。
どの方法が愛犬にあっているか観察しながらチャレンジしてくださいね。
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