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愛犬の「腸活」今日からできる腸の健康サポート情報
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日頃からパートナーのお腹の健康に気を配ることが、パートナーが健康に長生きするための秘訣。今回は犬の腸内環境と健康の関係や腸内環境の整え方、サプリメントや食材の選び方について紹介します。
愛犬の腸活とは
愛犬の腸活とは、私たちと同様に腸内環境の健康維持のための活動(ケア)のことであり、腸内細菌のバランスを保つことです。
腸内にはさまざまな細菌がいてそれぞれの役割を持っています。大きく分けると善玉菌、悪玉菌、日和見菌という3つの種類になります。善、悪の文字を使っていますが、どちらも体には必要な菌です。
そのため単に善玉菌が多ければ良いというわけではありません。健康のためには善玉菌が元気で悪玉菌が過剰に増えないような状態であるようバランスをとることが大事なのです。
腸内細菌のそれぞれの役割
・善玉菌
善玉菌の代表的なものは、ビフィズス菌や乳酸菌です。消化や免疫機能のサポートを行い、悪玉菌が過剰に増えるのを抑える役割も果たしています。
・悪玉菌
悪玉菌の代表的なものは、ウェルシュ菌やブドウ球菌です。悪玉菌も免疫機能の活性に関わっていますが、有害物質(腐敗によるもの)を作るので過剰な増殖は避けたいものです。酸性を嫌いアルカリ性の環境を好みます。
・日和見菌
状況に応じて善玉菌にも悪玉菌にも変化する菌です。
小腸・大腸の役割分担
腸は大きく分けると小腸と大腸があり、それぞれ役割が異なります。
・小腸の役割
食物の消化と栄養吸収の中心的な役割を担っています。吸収した栄養素を血流に送り届けます。また体の7割の免疫細胞が集まっていて体内への異物や病原体の侵入を防ぐ機能も担っています。善玉菌はこの免疫細胞を元気にする働きがあります。
・大腸の役割
水分、ミネラルの吸収が主な役割ですが、腸内細菌の多くが大腸に集まっており、食物繊維の分解・発酵も腸内細菌によって行われます。悪玉菌が過剰に増えるという状況は主に大腸で起きることです。
悪玉菌が増える理由
タンパク質の過剰
タンパク質は胃や小腸で消化・吸収が行われますが、すべてがそこで処理しきれなかった分(便を作るもの)が大腸に届き、悪玉菌のエサになります。特に未消化のタンパク質が悪玉菌により発酵する過程で、さらに悪玉菌が増殖しやすい環境を作ります。体に不要なほどたくさんタンパク質(主に肉類)を摂ることは避けましょう。
ストレス
ストレスがかかると下痢や便秘が起きやすくなります。自律神経の乱れにより腸が過剰に動いたり、逆に動かなくなったりするからです。このような腸の動きが異常な状態は善玉菌の働きが弱って、悪玉菌が増える原因となります。
運動不足
運動不足も腸の機能低下と関係性が深いです。運動によって腸の筋肉による働きが維持できるからです。散歩でよく足を動かすことは腸の健康にも大事ですし、適度な運動は自律神経を整えることにも役立ちます。
加齢
加齢によって消化器全般の機能の低下は自然なことです。未消化物が増えたり、腸の運動機能が低下することで悪玉菌が増えてしまうことがあります。
腸活のメリット
- 免疫力
- 消化吸収力
- 皮膚の健康
- 腎臓の健康
腸が健康であれば、さまざまなメリットが得られることがわかっています。善玉菌が元気であれば、免疫細胞に働きかけて体に有害なものが侵入することを防ぎます。また悪玉菌が増えすぎることを防ぐことで、有害物質の産生量を抑え内臓や皮膚の健康維持にも役立ちます。有害物質が増えないようにすることは腎臓への負担の軽減にもつながります。
腸の不調が招く病気や症状
犬の腸内環境の悪化は、便秘や下痢だけでなくさまざまな病気や症状と関係性が深いです。
食物アレルギー
特定の食物に対するアレルギー反応が起こりやすくなります。これにより、皮膚のかゆみや消化不良などの症状が現れます。
アトピー性皮膚炎
腸内環境と関係性の深い皮膚のバリア機能を低下させ、アトピー性皮膚炎のリスクを高めます。これにより、皮膚の乾燥やかゆみ、赤みが生じます。
免疫力の低下
菌やウィルスと闘う力が低下し、体調を崩しやすくなります。また、がんの発症リスクを高めます。
強いおならのニオイ
消化不良により、おならのニオイが強くなることがあります。
肥満
基礎代謝の低下につながり、太りやすくなることがあります。
糖尿病
インスリンの働きが低下し血糖値を下げられず、糖尿病を引き起こすことがあります。
慢性腸炎
腸内のバランスが崩れることで、慢性的な腸の炎症が引き起こされることがあります。
食物繊維に期待できること
一昔前は、食物繊維は消化できないし栄養もないと考えられていました。ところが、大腸まで運ばれてから善玉菌のエサになり、短鎖脂肪酸が作られるという貴重な成分であることがわかりました。短鎖脂肪酸は、酢酸、酪酸、プロピオン酸という有機酸のことです。
腸のエネルギーになる、腸の修復に役立つ、腸内pHを弱酸性に保つ、免疫細胞の暴走(アレルギーなど)を防ぐ、などをはじめ腸の不調が招く病気や症状の軽減サポートにも大いに期待できます。
ただし、食物繊維をいきなりたくさん与えると下痢や便秘など、かえって腸の不調を招く可能性があります。はじめは少量ずつ与えて様子を見るようにしましょう。たとえばバナナをほんの少量(小型犬なら厚さ5mmのスライス1個)です。またレタスやキャベツを細かく刻んだものや大根や白菜、小松菜など犬に与えやすい野菜を茹でたものを少量トッピングするのもいいでしょう。
愛犬の腸活に役立つ成分と選び方
プロバイオティクス(善玉菌)
免疫力やうんちの状態が気になる時に乳酸菌やビフィズス菌などを摂ることが手軽なケアとしておすすめです。これらが腸内で作る乳酸や酢酸のおかげで腸内を悪玉菌が苦手な弱酸性の環境に保つことができます。
善玉菌が豊富な食品には、ヨーグルト、チーズ、発酵食品(納豆や麹)、グリーントライプなどがあります。
プレバイオティクス(善玉菌のエサになるもの)
食物繊維やオリゴ糖は善玉菌のエサになり、これらが発酵・代謝されることで短鎖脂肪酸(酢酸、酪酸など)が生成されます。短鎖脂肪酸は大腸のエネルギー源となり、腸内環境の健康維持に役立ちます。
食物繊維が豊富な食品は、野菜(特にブロッコリーやゴボウなど)きのこ類、豆類、大麦や玄米のような穀類です。犬に与えやすいものとしてはバナナが代表的です。
オリゴ糖が豊富な食品は、やはりバナナのほか、豆類、アスパラガス、ビーツ、甘酒(米が発酵される過程でできるオリゴ糖)などです。
シンバイオティクス(プロバイオティクスとプレバイオティクス)
比較的新しい言葉ですが、プロバイオティクスとプレバイオティクスを同時に摂れるものをシンパイオティクスといいます。たとえば、ヨーグルト(プロバイオティクス)とバナナ(プレバイオティクス)の組み合わせです。愛犬のトッピングにもよく利用されています。
バイオジェニックス
ひとことでいうとバイオジェニックスとは善玉菌の代謝産物です。プロバイオティクスの乳酸菌やビフィズス菌を利用するには、生きたまま腸に届かないと意味がないと言われていました。近年は、これらの善玉菌が消化液等で死んでしまっても、その菌体そのものが持つ成分や代謝産物(バイオジェニックス)が腸の健康維持に役立つことがわかっています。
腸活に役立つ食品とサプリメント
ヤミー ベグ バナナチップ
その他厳選カリッとした歯ごたえのバナナおやつ。そのままでも、小さくしてヨーグルトに混ぜるのも◎
ビーツスライス
その他厳選抗酸化成分豊富なビーツをスライス&乾燥し、チップにしました。お湯でふやかすと復元力抜群です。ごはんのトッピングにもヨーグルトに混ぜるのも◎
りんごのあまざけ
その他厳選「砂糖、アルコール、添加物一切不使用」の人気のあまざけに、秋田県産搾りたて100%ふじリンゴジュースをブレンドし、さらに飲みやすくなりました。
乳酸菌Daワン
その他厳選犬のお腹のために作られた乳酸菌です。粉末のスティックタイプなのでしばらくお休みする場合にも便利。旅行や防災の持ち物にも便利です。
乳酸菌生成エキス コスモスラクト
その他厳選バイオジェニックスに基づいた液体サプリメントです。ごはんや飲み物に混ぜるのに与えやすいです。
うんちでわかる腸の健康状態
腸の健康のバロメーターとしてうんちを観察することは大事です。悪玉菌が優勢の場合はどす黒くて匂いも強くなりますが、腸内環境を整えるとうんちの色も黄色や茶色が増え、匂いもやわらぎます。(うんちの色は食べ物にも影響されるのでいつもの色を知っておいてください)
硬さはバナナに例えられるように、柔らかすぎず、硬すぎず、適度な水分を含み、トイレットペーパーでつまみやすい状態が健康的なうんちといえます。
ブリストルスケール(うんちの状態を表す参考指標)
上の図の4が理想のうんちです。うんち(消化物)が腸内を通過する時間によって水分量に違いが出るのがわかります。便秘は通過時間が長すぎて水分を吸収された状態、水分が少ないとさらに腸内での移動に時間がかかります。上の図では1や2のような形になります。
逆に下痢は通過時間が速く、水分を吸収しないうちに外に出てしまった状態です。柳瀬の図では6や7の形です。食べ物の栄養の吸収も追いつかないので下痢が続くと痩せてしまいます。
まとめ
愛犬の腸活について何から始めたら良いのか迷ったときは、早く手軽にサポートをしたい場合は善玉菌(プロバイオティクス)やバイオジェニックスのサプリメントがおすすめです。
ゆっくり長期的に腸内環境の意識したい場合は食物繊維やオリゴ糖が摂れる食品を選んだり、発酵食品を摂り入れてみるのはいかがでしょう。
愛犬のうんちの状態を観察して食事によって色や匂いの変化はどういう感じなのか、いつもの状態を知っておくと異常事態にも早く気づくことができます。ぜひ、今日から始めてみてくださいね。