- GREEN DOG & CAT
- ペットフード・ペット用品通販
- 犬との生活・特集一覧
- 犬の特集
- 食事
- 犬に手作りごはんを与えるメリットとは?デメリットも解説
犬に手作りごはんを与えるメリットとは?デメリットも解説
- フードの与え方
- 専門家監修
愛犬に手作りごはんを作ってみたいという飼い主さんが増えています。今回は、犬の手作りごはんに初めて挑戦するみなさんに、手作り食の基本と、手軽に取り入れられる方法、簡単レシピをご紹介します。
犬の手作りごはんとは?
10年前に比べると、犬の手作り食に関する本や情報が手軽に手に入るようになりました。その中には獣医師やペット栄養管理士などの資格を持つ方が書かれている書物もあります。とはいえ、食べなれたドライフードやウェットフードなどのドッグフードから、手作りごはんに切り替えるとなると、いろいろと疑問も出てきますし、実際に注意が必要なこともあります。
また100%手作りするだけが、愛犬が喜ぶ手作りごはんではありません。ごはんを食べないと悩んでいる方なら、愛犬の食いつきが良くなる場合もありますので、まずは基本を抑えた上で、気軽にチャレンジすることがおすすめ。まずここでは、手作りごはんのメリットとデメリットをちゃんと説明したうえで、初心者におすすめの始め方をご紹介します。
犬の手作りごはんのメリット・デメリット
ドライフードなどにトッピングするのではなく、100%手作りごはんの場合のメリット、デメリットはなんでしょうか。
犬の手作りごはんのメリット
- 水分が食材から取り入れやすい
- 旬の食材を取り入れることができる
- 素材によっては生で与えられ、酵素を摂取できる
- 年齢や体質を考慮した食事を与えることができる
- 新鮮な食材を選んで与えることができる(保存料をとらなくてすむ)
- アレンジ次第で人も同じ食材の料理を食べることができる
- (飼い主にとって)ひと手間愛情をかける喜びがある
犬の手作りごはんのデメリット
- 保存の問題(保存がきかない、または冷凍保存の手間、冷凍庫のスペースの問題など)
- 持ち運びの問題(旅行、預けるときなど持ち運びが不便。カサがあり重い)
- 栄養バランスへの気づかい(栄養素の過不足、バランスの調整など)
- 手作り食への正しい理解の浸透度(馴染みがない人が多いので情報交換や共感が得にくい)
手作りごはんの栄養バランスは偏らない?
犬は雑食動物ですが、どちらかというと肉食寄りなので、動物性のタンパク質が豊富な肉や魚に重点をおいて割合を調整します。
手作りごはんを推奨する専門家の中でも、考え方はさまざまです。下記は代表的なバランス比の例です。
A:肉魚類(動物性タンパク質)6:穀物いも類(炭水化物)2:野菜類2
B:肉魚類(動物性タンパク質)1:穀物いも類(炭水化物)1:野菜類1
AとBでは、肉魚源が多いのがAの方ですね。どちらの方が体質に合っているかはしばらく与えて様子をみるしかわかりません。比較的運動量が多い場合や小食のため少量で必要な栄養を摂りたい場合にはAを試してみるといいでしょう。というのも犬にとって動物性タンパク源は必ず必要な栄養素だからです。
このように愛犬の年齢や運動量、体質など、個体によっても必要な栄養素や配分は異なるので、これがいいという決まったものはないのです。まず始めてみて、臨機応変に対応していきましょう。うんち、毛ヅヤ、体重変化などを観察し、その食事が愛犬に合っているかをチェックしながら進めていきます。人間も毎日完璧な栄養バランスの食事をとるのは難しいもの。愛犬の栄養バランスはもちろん大切ですが同じ食材しか与えない、ということでなければ、極端に完璧を目指す必要はありません。
ただ、手作りごはんに切り替えることで忘れられがちな栄養素のひとつに、オイル類(とくにオメガ3脂肪酸)があります。オメガ3脂肪酸は、血流の維持やエネルギー源としてもメリットが多く、体内では作れないため食事から摂る必要のある必須脂肪酸です。魚油や亜麻仁油などに含まれています。手作り食を続ける場合には、少量でいいので加えてあげると愛犬の健康維持に役立ちます。
トッピングごはんのススメ
最初から100%手作りごはんにするのは大変。今のごはん(ドライフードなど)を10〜30%ほど減らして、手作りのもの、生のものなどをトッピングしてみましょう。手軽に、愛犬の食いつきの良さを実感できる可能性がありますよ。ただし、生食は老犬にはおすすめしかねます。またはじめて与える場合は、加工品フードや加熱の手作り食よりも用心深く少量から様子をみることをおすすめします。たとえ体に良いと言われるものでも、食べ慣れていないものは胃腸の反応が過敏になり、下痢や軟便になることもあるからです。
レベル1加熱調理なしで今のフードに少し乗せるだけ!
犬が食べられる食材(味付けをしていないもの)をトッピングします。
- キャベツやニンジンなどの野菜を千切りやみじん切りにしたもの
- 魚の刺身(最初はタラ、鯛など白身魚がおすすめ。タコ、イカ、エビ、貝類は与えない)
- 味がついていない納豆
- 無糖のヨーグルトなど
レベル2お茶漬け風。単品食材のスープを作ってかけるだけ!
ひと手間加えて、簡単調理したもの(単品食材のスープなど)をドライフードなどにかけてお茶漬け風にして与えてみましょう。温かい肉や魚のスープのにおいは食欲をそそります。また水分補給にもなります。とくに水をあまり飲まない愛犬にはおすすめの与え方。スープは、必ず人肌に冷ましてから与えてくださいね。
鶏肉や牛肉、豚肉、白身魚(タラや鮭など)のスープ
愛犬が食べやすい大きさに食材を切って煮たスープを作ります。もちろんスープだけでなく、肉や魚もそのまま与えてOK。灰汁が出たら、取り除きましょう。あさりやしじみのスープもおすすめです。
昆布や干しシイタケ、鰹ぶしなどでとった出し汁
ダシをとった食材は、みじん切りにしたり、フードプロセッサーやブレンダ―で細かくしたりして出し汁と一緒に与えることもできます。人間用のお味噌汁などのためにとった出し汁(味付け前の状態のもの)もそのまま流用して大丈夫です。
ダイエット中の愛犬におすすめの野菜スープ
キャベツ、人参、大根、白菜など旬の野菜を取り入れましょう。カサが増えて、満腹感があります。ただし与えすぎは要注意。特に尿路結晶や結石ができやすい体質の犬は与えすぎに気を付けましょう。
レベル3複数の食材を組み合わせた本格派トッピング
複数の食材(肉魚野菜きのこ類など)を組み合わせたトッピングです。数種類の野菜と肉や魚を煮込んだり、生で食べられる食材をフードプロセッサーやブレンダ―で細かくします。メインで使っているフードにあまり使われていない食材(たとえばチキンのドッグフードを与えているなら、ラム肉や新鮮な魚、日本の旬の野菜など)をチョイスするのもおすすめですが、お腹が弱い場合は同じ食材を選んだ方が良い場合もあります。愛犬に合わせて選んであげましょう。
時短方法としてはたとえば、人間用のごはんのために調理中のものを、味を付ける前に、犬用のごはんとして取り分けても。人間用と犬用のごはんがいっぺんに調理できて一石二鳥。ただし、タマネギやニラなど、犬には避けた方がいい食材が含まれている料理のときは与えてはいけません。
煮込んだスープに、本葛や片栗粉でとろみをつけてみるのも食感が変わり、犬が喜ぶことがあります。さらに、ゼラチンや寒天で固めると、ゼリーやババロアのようになり、メインの食事以外のときにおやつとして与えることもできます。いろいろ工夫をしてみると楽しいですよ。
簡単手作りごはんのアイディア
手作り食をサポートしてくれるベースフードを使えば、簡単においしく手作り食が作れます。
簡単手作り(鶏肉のソテー)
材料
・BASE DELI DASHI 36g
(お肉やお魚を加えるだけで手作り食が作れるベースフード)
・鶏もも肉 80g
・太白ゴマ油 小さじ1
・プレーンヨーグルト(無糖) 大さじ1
・バナナ 薄輪切り 1枚
・ぬるま湯 120cc
※体重4kg活発な成犬の食事1日分の目安量です(総カロリー330kcal)
トッピングに使う場合は、小分けして与えてください。
作り方
1. BASE DELI DASHIにぬるま湯をかけてふやかしておく
2. フライパンに油をひいてひと口大に切った鶏もも肉を炒める
3. 器に1と2を入れ、ヨーグルトとバナナを添えたら出来上がり
まとめ
100%の手作りごはんはハードルが高いですが、最初はトッピングごはんから挑戦してみると、そんなに大変ではないことがわかります。なにより、ひと手間加えるだけなのに、愛犬にとっては香りたつ温かい魅力的なごはんになります。「そんなに喜んでくれるなら、また作ってあげるね」という気持ちに自然になるはず。忙しい日は、毎日じゃなくても大丈夫。時間がある休日だけでもいいのです。負担にならないように、気軽な気持ちで最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
【関連記事】
・ドッグフード トッピングの疑問を解決:トッピングしか食べない悩みをなくそう!
・作るよろこび、食べるたのしみ わんレシピ