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犬の夏バテの主な症状と4つの予防策&おすすめ食材
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暑い夏がやってくると、私たち同様にパートナー(愛犬)たちも夏バテという症状が起きることがあります。酷い場合は命とも関わるほどの症状になるため、愛犬の夏バテの症状や予防方法について知っておいてください。大切な家族である愛犬が元気に夏を過ごせるように、ぜひ参考になさってください。
愛犬の夏バテの症状とは?
実は犬も人間も、夏バテの際に現れる症状に大きな違いはありません。しかし、愛犬は人間と違い、「夏バテだ」と言葉にすることができないため、オーナー様が愛犬の異変に気付いてあげることが大切です。
まずは犬が夏バテになった場合の主な3つの症状についてご紹介します。
1)食欲不振
今まで完食していたものを残すようになったり、まったく食べなくなったりした場合は、夏バテしている可能性があります。食欲不振は、病気の兆候としてもよく見られる症状ですが、いつもと変わらず元気があるのに食欲だけがない場合は、夏バテしているかもしれません。もし元気も食欲もない場合は病気の可能性があるため、一度獣医師に診てもらったほうが良いでしょう。
また、おやつは食べるのに食事だけ食べない場合も夏バテの可能性が。食欲がないからといっておやつだけを与え続けるのは栄養面からあまりおすすめできないため、早めに後述の夏バテ対策を取るようにしましょう。
2)いつもより疲れているように見える/日中だるそうに寝ている
普段よりも少し元気がなく、疲れているように見えるなら、それは夏バテの黄色信号が灯っている証かもしれません。普段と明らかに違う様子であれば病気の可能性が高いですが、「気のせいかもしれないけど、なんとなく元気がないような気がする」と感じるなら、夏バテかもしれません。
一見するとわかりにくい、こうしたサインを見逃さないためには、普段から愛犬の様子を注意深く観察しておく必要があります。「なんとなくいつもと違うな」と感じたら、夏バテ対策を意識してみましょう。
3)胃腸系の不調(お腹がゆるい、便秘気味)
夏バテの影響は胃腸系に現れやすい傾向があります。お腹がゆるかったり軟便気味だったりするのも、その兆候のひとつ。下痢とまではいかないものの、便がゆるい日が続いたり、逆に便秘気味だったりする場合は、夏バテを疑ってみましょう。
夏バテしやすい犬は?
シベリアン・ハスキーやゴールデン・レトリーバーなどの寒い地方で品種改良されダブルコートの体毛をもつ犬種や、パグなどの鼻がぺちゃっとした短頭種(短吻(たんふん)種)は、夏の暑さに弱く、夏バテしやすい傾向があります。短吻犬は熱中症にも弱いため、暑い時期は特に普段の様子をしっかり観察するとともに、夏バテや熱中症対策を早めに取っておいた方が良いでしょう。
また犬種にかかわらず、犬は年齢を重ねるごとに暑さや気温の変化に弱くなり、夏バテになりやすいという傾向が。今まで夏バテになったことがなくても、今年から夏バテの兆候が見られるようになることも珍しくありません。7歳以上のシニア犬を愛犬にもつ場合は、特に注意して様子を観察してあげましょう。
夏バテを放っておくとどうなる?
熱中症とは異なり、夏バテは緊急対応が必要な症状ではありません。だからといってそのままにしておくと、体調不良や病気の発症原因となる可能性があります。
夏バテが続くことは「栄養素を取り込みにくい状態」になること
前述したように夏バテとして不調が出やすいひとつに胃腸系の不調が挙げられます。夏バテになって食欲が落ちたり、お腹がゆるくなったりするのもそのためです。つまり夏バテしている間は、いつもより身体に栄養素が取り込みづらくなっているといえます。
栄養が不足する状態が続くと、どうしても落ちてしまうのが免疫力です。免疫力が落ちればウィルスに対する抵抗力が落ち、病気にかかりやすくなったり、体調不良に陥りやすくなったりするというわけです。
また愛犬が持病を抱えている場合、夏バテが症状の悪化を招く場合があります。なんらかの持病を持っている場合は、よりいっそう夏バテ対策に力を入れることをおすすめします。
夏以降の身体にダメージが残る場合も
「夏バテ」という名前がついているものの、夏が終われば症状も自然に回復するとは限りません。場合によっては秋、冬とその後の季節にまで身体にダメージが残ってしまう場合があります。
夏バテのダメージが長引くということは、その間体調不良や病気になりやすい状態が続くということ。一過性のものと軽視せず、愛犬の健康を守るためにも、正しいケアを行う必要があるのです。
熱中症の場合は早急に対処を
夏バテと同じく、暑い時期に起こりやすい症状として熱中症が挙げられます。熱中症は太陽の光(直射日光)や高温状態、湿度の高い場所に長時間さらされるなどの環境的な要因をきっかけに、体温が一気に上がってしまって下がらなくなる症状をいいます。
場合によっては命にかかわることもあるため、すぐに体温を下げるとともに、一刻も早く獣医師にかかることが大切です。
夏バテさせないために4つの大切なこと
夏バテは一度かかってしまうとなかなか元の状態には戻りにくいもの。そのため、夏バテになる前からしっかり対策しておくことが大切です。愛犬を夏バテから守るために、次の4つのポイントに注意しましょう。
1)食事を食べやすくする・バランスの良い食生活
前述の通り、主な夏バテの症状のひとつに挙げられるのが食欲不振です。人間の場合も、暑い時期は食べ物を口にしたくなくなるもの。しかし、栄養が偏ったり、食欲不振が続いたりすると、体調を戻すにも時間がかかります。
しっかり栄養を摂るために、例えば栄養豊富なスープを作ってあげたり、いつものドライフードをぬるま湯でふやかしたり、肉スープやだし汁を加えたりして、普段の食事を食べやすく工夫してあげるとよいでしょう。
栄養バランスの良い食事は、免疫力を高めるとともに、夏バテしにくい体を作ってくれます。すでに夏バテになってしまった場合でも、愛犬の体質や好みに合わせた食事管理を行い、夏の暑さにも対抗できる体力をつけておきましょう。
2)適度な水分補給
水分不足は夏バテだけでなく、熱中症の原因になることもあるため、定期的に適度な水分補給を行うことが大切です。もし愛犬が普段からあまり水分を取ろうとしないタイプであれば、愛犬好みのスープや犬用ミルク(ヤギミルク)などを活用するのもおすすめです。
しかし、逆に水を飲みすぎるのも避けたいもの。過度の水分摂取は胃酸を薄めることになり、胃腸の不調につながります。そのため、水分は多ければ多いほどいいというわけではありません。個体差や食事内容などに合わせて適量摂ることを心がけましょう。
3)住環境を整える
高温多湿な日本では、今やクーラーが欠かせないというご家庭も多いはず。ただ地域差や住宅環境によっても異なりますので、その他の電化製品も活用しながら、温度の調整を行いましょう。人にも暑がりな人や寒がりな人がいるように、犬にも暑がりな犬、寒がりな犬、暑がりだけど冷えやすい犬などさまざまです。清涼感を得られる犬用のグッズを活用したり、寒いと感じた時に暖かく過ごせる場所を用意したりしておくなど愛犬が自ら調整できる環境を整えておくと良いでしょう。
◆体温調節のサポート
活動的な愛犬には、室温は22~26度、湿度は50%以下が快適です。
(ご使用の機器により設定温度の反応に違いがあります)
ただし、冷やしすぎには注意が必要。
クーラーによる冷たい空気は部屋の下部にたまりやすいのが特徴ですね。
特にシニア犬がゆっくり寝ている場合、体が冷えていないかこまめに確かめましょう。
部屋を冷やし過ぎないためのアイテムとして ひんやりするマットや通気性の良いリネン(麻)素材のベッドを利用してはいかがでしょう。夏は涼しく、冬は温かく、年中重宝するのでおすすめです。
4)質のいい睡眠を取る
体に疲れを残さないために、質のいい睡眠を取ることも大切です。できれば22時ごろには愛犬だけでも暗い部屋に移動させ、ゆっくり眠れる環境を整えてあげましょう。
犬は本来日没とともに就寝し、夜明けとともに起きる生き物です。しかし人間と生活していると、真夜中になっても部屋が明るいことがあります。このことで体内時計を調整するホルモンが働きにくくなり、実は質の良い睡眠がとりにくくなるのです。夜になっても電気が明るい環境は、ただ愛犬がまぶしいだけでなく、質のいい睡眠の妨げにもなります。夏バテ防止のためにも、遅くとも22時ごろには暗い部屋で過ごせるような環境づくりを心がけるのがおすすめです。
愛犬の夏バテ対策におすすめの食材
前述の通り、夏バテを防ぐ方法のひとつに挙げられるのが、バランスの取れた食生活です。しかし、何を与えればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。そこで夏バテに良い食材についてご紹介します。
豚肉・馬肉
肉には体づくりに欠かせないタンパク質が豊富に含まれているほか、豚肉には疲労回復が期待できるビタミンB1が豊富に含まれています。また馬肉は低カロリーで、夏に失われやすい鉄分や亜鉛(ミネラル)が豊富に含まれている食材ですので、ぜひ摂取しておきたいところ。
豚肉は人用のスーパーで、脂身が少なく新鮮なものを、馬肉も通販では手に入りやすくなりました。夏バテ対策に試してみるのはいかがでしょうか。
旬の野菜
旬の野菜には、その季節に摂っておきたい栄養素が豊富に含まれています。夏はきゅうりやトマト、かぼちゃやゴーヤ、スイカなどが旬の野菜として挙げられますので、これらを食事に取り入れてみると良いでしょう。
ゴーヤは水にさらして苦味を取ってから与えるのがおすすめです。さらにそれをオリーブオイルなど植物油で炒めると、βカロテンの吸収率が良くなるのでおすすめです。ただし、人間同様好き嫌いが分かれる野菜ですので、無理に与える必要はありません。愛犬の好みに応じて使い分けたり量を調整したりしましょう。
またスイカは種を取り除いた上で、喉に詰まらせない大きさにカットして与えましょう。与えすぎるとお腹を冷やしすぎる可能性があるため、おやつの時に適量を与えるのがおすすめです。
お酢・黒酢
お酢や黒酢には、体の中でクエン酸に変化する成分が含まれており、乳酸を取り除いて疲労を回復する効果が期待できる食品です。また唾液や胃液の分泌を促進し、胃腸の働きを助ける効果もあります。
ごはんに入れるのも良いですが、飲水に数滴混ぜて与えてみましょう。お酢には雑菌の繁殖を防ぐ効果が期待できるため、特に長時間家を空けがちなオーナー様にはおすすめの方法です。
ただし、酸っぱいのが苦手な犬もいるので、飲水に混ぜる場合はまず、オーナーの見ている前で与え、飲むかどうかをチェックするのが良いでしょう。また酢の種類を変えることで飲めるようになる犬もいますので、飲み方を見て種類を変えるのもおすすめです。特にリンゴ酢や黒酢が飲みやすいようですので、初めて試す方はこちらを利用してみてはいかがでしょうか。
夏バテ対策に役立つ商品
夏バテ対策におすすめの食材を使った商品をご紹介します。水分補給を意識でき、体内の働きのサポートに役立つものです。
馬肉のポタージュ
BY PET FOODISTほろほろになるまで煮込んだ馬肉、グリーンピース・はと麦・ブロッコリーの入ったとろみのあるスープが消化に負担をかけず、疲れた身体に栄養を届けてくれます。
鹿肉のかぼちゃポタージュ
BY PET FOODISTベジタブルブロス(野菜からとった出汁)とかぼちゃをベースとして、鹿肉、ごぼう、キャベツ、大根、にんじんを加えて煮込んだぜいたくなポタージュ。
ファンケル グーディッシュ ホースベース
その他厳選上質なフリーズドライフード。馬肉を主に野菜や必要な栄養をそろえた総合栄養食です。体力低下時や疲れているときにおすすめです。
アップルサイダービネガー(りんご酢)
Omega Nutrition化学物質や添加物不使用。愛犬に胃腸サポートに役立つリンゴ酢です。初めて使用する場合はウェットフードやスープにほんの少量混ぜて与えてみてください。
はぐくみヤギミルク
WITH GREEN DOG成分未調整なので、濃厚なヤギミルクの栄養がたっぷり。嗜好性が高いので水分補給のためなら薄めに作ってこまめに与えることをおすすめします。
夏に気をつけたい生肉(冷凍フード)の取り扱い
夏は食材の取り扱いにも注意が必要です。特にウェットフード、手作り食、生肉(冷凍フード)のように水分が多いものは特に気をつけたいものです。
特に冷凍生肉を取り扱う場合、翌日食べる分だけを冷蔵庫に移動させます。余ってしまった場合は、加熱調理に使うようにしましょう。
ウェットフードや加熱調理の手作り食も開封後や調理後のものは冷蔵保存で2日以内の消費期限としておきましょう。腐敗とは違い、食中毒は目には見えない菌の繁殖によるものなので、夏場が念のために消費期限を短く意識しておくことが大事です。
夏の冷え過ぎにも注意
犬用のアイスクリームやシャーベットなどの冷たい食べ物を与えすぎないことも大切です。体の熱をとるのに有効ではありますが、逆に胃腸を冷やすことが負担になります。下痢や嘔吐の原因になりかねず、体力を奪ってしまいやすいので気をつけてください。
そのときに症状が出なくても、胃腸の負担が続けば夏が終わるころに不調として現れることもあります。嗜好性が高いものほど、与える量の管理はしっかりしておきましょう。
屋内は冷房によって特に小型犬は私たちよりも冷えていることがあります。その点も考慮すると、散歩から帰ってきたばかりで暑そうにしているときなど与えてもいいタイミングは限られてくると思います。
まとめ
最も大切なことは、日頃から夏バテにならない対策を講じておくこと。旬の食材を与えたり、環境を整えたり、適度に運動したりすることで、「夏バテになりにくい身体づくり」をオーナー様がしっかりサポートしてあげることが大切です。
ご紹介したポイントは、いずれも夏バテになる前から行っておいたほうがいいものばかりです。ぜひ参考になさってください。