「クレート」とは、犬が入る、持ち運びも可能なケースのことで、これを使ったしつけ （クレートの中に入っておとなしくすること）をクレートトレーニング、別名ハウストレーニングともいいます。
クレートの中を自分の部屋、寝床、いちばん安心できる空間と認識し、クレートの中でリラックスして、休憩したり寝ることができるよう徐々に慣らしていきます。
犬が野生であった時、彼らは安全な巣穴を探し、休んだり睡眠をとったりしていました。その行動は本能として今の犬にも残っていると考えられています。そのため、クレートのように狭い限られた空間は犬にとって安心できる場所と認識しやすい状況にあります。
パートナー（愛 犬）にとって安心できる空間を作り、その場所を教えてあげることは、心身の疲れを取るためにとても重要です。
クレートの利点
～たとえば～
1 旅行や入院など環境が変わる時も安心できるクレートごと預けることで、ストレスの軽減につなげることができます。
2 お留守番の時、クレートに入れておくと誤飲やいたずらを防ぐことができます。
3
車に乗るとき、万が一の事故や急ブレーキの時にパートナーの安全を確保することができます。
普段はおとなしく賢いパートナーでも急に怖いことや驚くことが起きるとパニックになり、車外に飛び出してしまうこともあるので、最悪の事態を想定し、オーナーとしてパートナーの安全を確保してあげましょう。
4 災害時、同行避難をする際に避難所に受け入れてもらいやすくなるほか、いつもと違う場所でも安心できる空間を用意してあげることができます。
始めから多くのことを望んではいけません。
最終的にはどこに行ってもクレートの中だと安心しておとなしく休んだり寝たりしていることが目標ですが、はじめてクレートを見るパートナーにとってはクレートが安全な楽しい場所なのか、それとも嫌な場所なのかわかりません。「犬には巣穴で寝る本能があるから。」と急にクレートの中に押し込んでしまうと当然パートナーは驚き、クレートに対する恐怖心を感じることもありますのでご注意くださいね。
ポイント
パートナーがクレートを好きな場所と認識できるよう、オーナー様はそのきっかけづくりをしてあげること。
クレートを「好き」とパートナーが認識するためにはパートナーが好きな物を活用するのがいちばんです。
ごはん、おやつ、おもちゃなどパートナーが好きな物とクレートに入ることが結びつくよう工夫してあげてください。
