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子犬の離乳食はいつまで?食事量や与え方を解説
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子犬を飼い始めたらまず気になる食事のこと。子犬への食事の与え方やフード選びのポイント、子犬の健康チェック法まで。パートナー(愛犬)の健やかな成長のためにぜひ参考になさってください。
子犬期(生後1年まで)の食事の変化
犬は産まれてから急速に成長するので、成犬の2~3倍の栄養素が必要です。以下は1歳で成犬になる小型犬や小柄な中型犬の場合の食事の変化です。
・生後3週齢頃まで
母乳のみを飲んでいます。特に24時間以内に飲む母犬の初乳は大事。子犬を感染症から守るための抗体を母犬から受け取ることができます。
・生後3週齢から4週齢頃
まだ母乳を飲んでいる状態ですが少しずつ離乳食を与え始めて離乳を意識します。子犬は一度に食べられる食事量が少ないので、離乳食も1日4〜5回に分けて与えます。
・生後7週齢から8週齢(生後2ヶ月)頃
この時期にはそろそろ離乳です。歯が生えそろってくると、子犬の消化能力も上がります。生後2ヶ月頃からうんちや全身の健康状態を見つつ、少しずつ固さのある子犬用ドッグフードを与え始めましょう。10日前後かけて少しずつ、お湯の量やふやかす時間を調節していきます。
・生後2ヶ月から4ヶ月頃
体重当たりで比べると成犬の2~3倍ほどのドッグフードを食べます。それだけ成長のために必要だからです。
・生後4ヶ月から8カ月頃
以前に比べると成長のスピードが緩やかになってきます。早ければ生後8カ月で成犬の体に完成するタイプもいるでしょう。体重当たりに必要なエネルギー量は以前より少なめになります。
・生後1年
成犬用ドッグフードに切り替える時期です。避妊・去勢手術後から太りやすくなってきたタイプなら、もっと早い時期から切り替えることもあります。
子犬用離乳食の必要性
子犬は生後からしばらくの間は、母犬から与えられる母乳(乳汁)のみで育ちます。ある程度の時期になれば少しずつ母乳からドッグフードへと変えていきます。
ただし子犬の消化器官はまだ未成熟な状態です。最初は子犬が食べやすく消化吸収しやすい状態の離乳食で慣らしていく必要があります。
子犬に離乳食を始める時期
子犬の場合、生後3~4週齢が離乳食を始める時期です。このころまでは母乳を飲むだけですが、母犬が食べているドッグフードに興味を示し始めます。個体差はあるもののこの時期から少しずつ離乳食を与え始めます。子犬の乳歯が生え揃う頃(生後3週間を過ぎ)から母犬の方でも自然と授乳する頻度や量が減ってきます。
完全離乳は生後7~8週齢が目安です。離乳期になっても母乳を与え続けることは母犬の体にも乳腺炎のリスクが高くなるなど、負担が大きくなります。
子犬用離乳食の内容と量
子犬用離乳食の内容
まずは子犬用ドッグフード(ドライフード)をふやかした状態で与えます。指で潰すとやわらかく芯が残っていない状態が理想です。与える1時間前にぬるま湯をフードにかけてふやかします。湯の量はフードがすべて完全に浸るくらいにします。
母乳で不足しがちな栄養素をしっかりと補給することができる子犬用ドッグフードには、健康な筋肉や臓器を作る良質のタンパク質と脂質、強い歯と骨を作るためのカルシウム、リン、マグネシウム、鉄分、そして、それらの吸収を助けるビタミン類が豊富に含まれています。母犬と同じドッグフードを与えるケースもありますが、消化に負担をかけない配慮、充分な栄養を摂らせるには子犬用ドッグフードが適しています。
完全離乳期(生後8週齢)になるころにはカリカリのまま食べられる個体もいます。体の小さな小型犬ほど、やわらかい状態の方が食べやすい個体が多いです。子犬によってはもう少し長い期間ドッグフードをふやかす必要があるでしょう。
ドッグフードだけでは食べない場合、ミルクを混ぜる場合もあります。子犬に与えたい栄養素が揃っているミルクもあり、食事があまり進まない場合には栄養補給のために役立ちます。ミルク風味をつけるだけで食べてくれるのか、栄養補給も必要なのか子犬の状態に合わせて選びましょう。成長期にお腹を壊さないよう適切なものを選んでください。
子犬用のウェットフードを利用することも可能です。比較的ドライフードより嗜好性が高めで、ふやかす手間が省ける点がメリットです。ただし、完全に離乳したあとはカリカリのドライフードを与えたい場合は、できるだけドライフードを食べやすい硬さにふやかして与えましょう。食べないからといっていろんなフードを与えてしまうと食に対してわがまま(グルメ化)の原因になりますので注意してください。
子犬用離乳食の量
ドッグフードのラベルに給与量が表記されていますが、多くのケースでは離乳時の体重に合う目安量はわかりません。
・一番近い体重から推測する
・必要なカロリーを計算し、量を割り出す
いずれにしても、子犬が食べられる量かどうかは個体差が大きいためあくまで目安として調整が必要です。
また、母乳のカロリーは約146kcal/100gです。離乳食をどれくらいの量を与えるかは、必要カロリーから母乳のカロリー分を差し引いた量から求めることになります。
ただし、正しい量を調べるのは困難です。この時期の子犬はまだ兄弟たちと一緒に競い合って母乳を飲んだり、離乳食を食べたりしているからです。
実際は子犬の食欲、うんちの状態、体重の増え方を観察しながら調整することになります。
子犬の犬種にくわしいブリーダーさんに参考までに目安量を聞いておくのもひとつの方法です。
◆生後4週齢頃の一日に必要カロリーと子犬用フードの目安量
・チワワ:体重300gの場合、85kcal
(子犬用フード量:22g)
・トイプードル:体重800gの場合、177kcal
(子犬用フード量:46g)
・柴犬:体重1500gの場合、284kcal
(子犬用フード量:75g)
・ラブラドール・レトリーバー:体重3000gの場合、478kcal
(子犬用フード量:126g)
※計算に使った子犬用フード
・チワワ、トイプードル、柴犬
NOW FRESH グレインフリー スモールブリードパピー(377.3kcal/100g)
・ラブラドール・レトリーバー
NOW FRESH グレインフリー パピー(376.4kcal/100g)
NOW FRESH グレインフリー スモールブリードパピー
NOW FRESH子犬の成長に必要な良質のタンパク質が豊富な子犬用フード(極小粒タイプ)
NOW FRESH グレインフリー パピー
NOW FRESH子犬の成長に必要な良質のタンパク質が豊富な子犬用フード
離乳食に適したドッグフード
子犬に離乳食を与える場合、まずは生後3週間頃から、人肌程度のぬるま湯でふやかした子犬用ドッグフードを与えます。子犬に与えるのに適している離乳食はやわらかく、消化吸収しやすいもので、余計な添加物がなるべく入っていないものを選びます。子犬は固形物を飲みこむという動作に慣れていないため、ふやかしたドライフードを少しずつ与え、大きさや形、柔らかさにも気をつけてあげましょう。
子犬用フード選びに注目したい2大ポイント
・粒の大きさ(体や口が小さいタイプは小粒がいい)
・カロリーの高さ(低カロリーなら、その分たくさん食べなければならない)
粒の大きさはふやかした状態では関係ありませんが、離乳後も同じフードを与えたい場合は、はじめから体の大きさにあった粒の大きさのものを選ぶことが大事です。食べにくい場合は、食べたくない=「フードを食べない」につながりかねません。
成犬用より子犬用、大型犬用より小型犬用のドッグフードの方が高カロリーです。それぞれの状態に最適のレシピで作られていますので、子犬に合ったものを選んでください。
【参考記事】
離乳食にドッグフード以外のものを与えてもいい?
子犬の好みとは母犬が授乳期に食べていた物の風味だと言われています。手間を惜しまなければタンパク質、ビタミンD、E、Cなど子犬が積極的に摂りたい栄養素を含んだ食材をトッピングしてもいいでしょう。例えば、高タンパクで低脂肪のささみや、炊いたかぼちゃやニンジンなどを少量まぜてあげるなど、いずれも子犬に必要な栄養が豊富で簡単に取り入れられるのでおすすめです。
ただし、トッピングの量は全体の1~2割程度と控えめにしておいてください。成長期の栄養バランスが崩れないように配慮が必要です。ウェットフードと同じくグルメ化を防止するためにも、子犬の要求に応じて与えるものを変えたり、量を増やしたりすることは避け、きちんとあらかじめ決めたものだけを与えるようにしましょう。
子犬の健康チェックの方法
子犬がすくすくと成長するためには、栄養バランスの取れた食事と日々の健康管理が必要不可欠です。そんな子犬の健康状態は、うんちの状態や目、鼻にも現れるのはご存知ですか?少し詳しく見ていきましょう。
犬の健康的なうんちの状態は、コロっと小さめで色も濃い目のものとされています。
ティッシュでつかめないほど柔らかいものや、白っぽいうんちや赤黒っぽいうんちをしている場合は、消化機能に何か異変が生じている可能性があります。そのような体調の変化に早く気付くには、普段のうんちの状態を知っておくことが大切です。
健康な子犬は、イキイキとした輝いた目をしています。充血していたり目やにがあったりする場合は、体調不良のサインです。全身状態が良くない時は、早めに動物病院に連れていきましょう。
子犬に限らず犬の鼻の表面は、睡眠時以外は湿っているのが正常です。鼻の表面が乾いているときは、発熱など体調不良のサイン。ひとつの目安にしましょう。ほかに体調不良のサインとして鼻水や鼻血が出ている場合もあります。子犬自身がなめてしまって気づかないこともありますね。頻繁に舌なめずりしている場合は、少し気をつけて様子を観察しましょう。
もちろん、うんちや目と鼻の状態を見ただけで全身状態が良いと判断はできません。あくまでも毎日のチェックポイントとして意識します。子犬の体調の変化に気づいたら、まずはかかりつけの獣医師に相談して早めに適切な治療をしてもらいましょう。
子犬の離乳食に関するよくある質問(Q&A)
Q.子犬の離乳はいつ頃?
A.完全な離乳は生後8週齢が目安時期です。母犬にとってもそれ以降の授乳は負担がかかるため母乳以外の食事で栄養を摂れるよう早めに少しずつ慣らしていきます。 詳しくは、子犬に離乳食を始める時期を参考になさってください。
Q.子犬の離乳食は母犬と同じドッグフードでも問題ない?
A.子犬が成犬用ドッグフードを食べても問題はありません。ですが、成長のために必要な栄養を効率よく摂れる子犬用ドッグフードがおすすめです。詳しくは子犬用離乳食の内容を参考になさってください。
Q.子犬をブリーダーさんから譲ってもらう際、離乳は終わっていますか?
A.現在、動物愛護管理法にて生後56日を経過しない犬の販売は禁止されていますので、家庭に迎えられるのは完全離乳後(生後8週齢)からです。ただし、個体によっては母乳に代わるミルクを与える必要がある場合もあります。ブリーダーさんに健康状態や食事内容の確認をしておきましょう。
まとめ
子犬にとって体の維持と成長のためにかなりの栄養とエネルギーを食事から摂る必要があります。そのスタートとなる離乳食について詳しく説明しました。
短い期間で成長する子犬の食事は、成長段階にあわせてだんだんと慣れさせてあげましょう。食事のバランスが良いかどうか、健康状態が良いかどうかは、子犬のうんちや目、鼻の様子にも現れることを心に留めておき、子犬の日々の変化に気を配ってみてください。
何よりも大切にしたいことは、子犬の時期という短く貴重な時間を一緒に楽しく過ごすこと。
心配ばかりすると子犬にも影響が出てきます。正しい食事を意識しながら愛情たっぷりに健やかな成長を育んでいきましょう。