小型・中型犬では8歳前後、大型犬では5歳前後を「プレシニア期」といい、快適にシニア期を過ごすために大切な期間です。 「シニア期を迎えた時にどんなことが起こるか?」、「プレシニア期にできることは?」などオーナー様の疑問を獣医師と一緒に考えていきましょう。
- GREEN DOG & CAT
- ペットフード・ペット用品通販
- 犬との生活特集一覧
- プレシニア
- 獣医師が解説!愛犬の眼のケアについて|ずっといっしょ。快適なシニア期のために今からできること
獣医師が解説!パートナー(愛 犬)の眼のケアについて|ずっといっしょ。快適なシニア期のために今からできること
ずっといっしょ。快適なシニア期のために今からできること
シニア期の準備期間「プレシニア期」
パートナー(愛 犬)の眼のケアについて
1.パートナーの眼は澄んでいますか?
加齢による眼の病気と言われ、最初に思いつくのは白内障ではないでしょうか?
パートナーの眼を優しく見つめてみてください。眼の中心部が若い頃より白く濁っているのなら、それは白内障の可能性があります。
外の世界を見る機能という意味で、眼はカメラと同じ構造をしています。カメラはレンズで光を収束し、フィルムに焼き付けることで写真として画像を残すことができます。
同じように、ワンちゃんの眼も水晶体というレンズで光を収束し、網膜というフィルムに光を信号として届けることで外の世界を見ています。
このレンズの役割をする水晶体が濁ってしまうのが白内障です。そのため、視界がぼやけたり、進行すると失明してしまったりします。
2.どうして白内障になるの?
なぜワンちゃんは白内障になってしまうのでしょう?
その原因は様々で、加齢だけとは限りません。遺伝が原因であったり、糖尿病など他の病気が原因となったりして白内障になってしまうこともあります。
その場合、若いうちから失明してしまったり、さらにほかの眼の病気につながってしまったりすることもあります。
ここでは、加齢に伴う白内障についてお話していきます。
年を取ると白内障になる詳細な原因はいまだわかっていません。
しかし、白内障になったとき水晶体の中のクリスタリンというタンパク質が変性(性質が変わってしまうこと)していることがわかっています。
一般的にタンパク質の変性は酸化ストレスなどを原因として起こるということが知られています。
3.白内障は防げる?
残念ながらワンちゃんの白内障を手術以外で完全に治療することはできません。
また、予防に関しても確実に効果があるとされているというものは少なく、まだまだ研究段階です。
しかし、抗酸化作用のある様々な栄養素が眼の健康のために重要なのではないか、として人やワンちゃんの白内障でも研究されています。
例えば、アスタキサンチンは脂溶性(油に溶ける)の抗酸化物質です。強い抗酸化作用だけでなく、眼の血流の改善効果が期待される栄養素で、実験レベルでは白内障の予防効果が示されています。
水溶性(水に溶ける)の抗酸化物質が届きにくいところにも届くとされています。
その他、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、ルテイン、アントシアニン、コエンザイムQ10、ω-3脂肪酸などにも眼の健康を保つ効果があるのではと期待されています。
4.もしパートナーが失明してしまったら?
ワンちゃんは人と比べて視覚に頼っていないとされていますが、白内障が進行して失明してしまうと日常生活で様々な問題が起こることもあります。
壁にぶつかってしまったり、散歩中溝に落ちてしまったりと思わぬ事故につながってしまうこともあれば、もともと食が細い子であれば、食欲がわかなくなってしまうことも。
家の中の思わぬ事故につながるような場所には、クッションマットや滑り止めを設置して、パートナーの身を守る対策をしましょう。
お散歩のときには、カートやハーネスに切り替えてあげることで、思わぬ事故を防げるかもしれません。
食欲がないときには、より嗅覚に訴えるようなお食事を選んであげることで食欲がわくこともあります。
お話して下さった先生
著:Ve.C. 動物病院グループ 獣医師 近 朋之
監修:Ve.C. 動物病院グループ 総合診療科/眼科
獣医師 角谷 悠介
グリーンドッグ & キャットで取り扱いのある関連商品
食生活の参考に
・紹介の商品を与えることで、症状の治癒、改善を確証するものではありません。
・目の色の変化は白内障以外でも起こります。異変を感じられた際、まずは獣医師に診てもらってください。