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愛犬にもビーツを~栄養素と簡単レシピ
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ビーツは「食べる輸血」と呼ばれるほど栄養価が高い野菜。ドッグフードや愛犬の手作り食レシピにも使われるようになってきました。今回はビーツの栄養素や家庭で出来る簡単な愛犬用レシピについてご紹介します。
ビーツはどんな野菜?
ヒユ科の野菜
ヒユ科でも白いビートと赤いビーツがあります。見た目はカブのように丸みがあります。白いビートは甜菜(テンサイ)やサトウダイコンと呼ばれ、食用ではなく砂糖を作るための原料です。
赤いビーツは生でシャキシャキ歯ごたえのあるサラダとして、また加熱するとほくほくした食感になる食用野菜。ビーツは日本国内でも作られて販売されています。旬は年に2回あります。少し前まではあまりスーパーなどでは見かけることが少なく、お値段もジャガイモ、カブ、大根などと比べるとかなり高価なイメージでしたが、徐々に生産量は増えてきているようです。
水煮、粉末といった加工品が販売されています。ただし、外国産の缶詰の中にはかなり塩味の強いものもありますので、愛犬のために使う場合は添加物の使用も確認して選びましょう。
豊富な栄養素
ビーツには愛犬の健康にも役立つビタミンやミネラルが豊富。特に特徴的なのは葉酸とベタシアニンと食物繊維です。
◆葉酸
特に注目したいのは"食べる輸血"と呼ばれる理由である葉酸(ビタミンB群)
葉酸は、ビタミンB12と一緒に血液を作るために必要な栄養素です。
◆ベタシニアン
赤色色素はポリフェノールの一種の"ベタシニアン"というもの。抗酸化成分として体のイキイキをサポートしてくれるものです。シニア期にはぜひ与えたいものです。
注意したいこと
◆カリウム
ビーツにはカリウムが豊富です。体内の様々な働きに必要なミネラルです。腎不全など腎臓の機能が低下して症状のステージがあがってくると医師から制限を指導されることがあります。その場合はカリウム豊富な食材は避けるべきですが、健康上の心配がない場合は、食事の一部として食べる分には過剰になることはありません。
◆食物繊維
腸内細菌のエサとなり、腸の健康に役立つ短鎖脂肪酸を作り出す材料になります。また余分なコレステロールや胆汁酸を吸着して便として排出する働きがあります。体にとってメリットが多いのですが、多すぎても腸の動きを遅くしたり、詰まらせたり、デメリットになることもあります。便秘がち、または下痢しやすい愛犬には少量ずつためして様子をみてくださいね。
◆カロリー
ビーツのカロリーは100gあたり41kcal。これはニンジン(37kcal)より少しおおめ。ジャガイモ(76kcal)よりは少な目です。
調理法
ビーツを食べるとほんのりとした甘み、土臭い匂いを感じます。この土臭さは加熱により少し弱くなります。大根よりずっと硬いので、加熱して柔らかくしたものがおすすめです。加熱の際に貴重なベタシニアン(赤色の栄養素)が流れ出てしまわないよう、皮付きで調理することが基本です。
<茹でる>
シチューなど煮汁ごと食べるなら皮を剥いて調理すると良いでしょう。それ以外は皮付きの調理です。完全に中まで火が通ったかどうかは流水にあてたときに皮が簡単にめくれる状態ならOKとされていますが、わかりにくい場合は、串で刺して確かめるといいでしょう。
<焼く>
皮付き丸ごとアルミホイルで包み180℃で40~50分焼く。竹串で刺して中までスッと入れば火が通った状態。
ちなみに私たちが食べる場合は少し酸味のあるものと合わせると相性がいいです。ビーツを使った有名な料理ボルシチはサワークリームを添えますし、サラダはマヨネーズと一緒に食べるのが人気です。ポテトサラダやポタージュみたいなレシピにも適しています。
◆尿の色
ビーツの赤色色素はそのまま尿の色にも影響します。ヒトの場合はたくさん食べると血尿が出たのかと驚くこともあるようです。愛犬に与える際も観察してみてくださいね。
愛犬用ビーツを使ったトッピング
ビーツの水煮を使った、さっと作れる【アンチエイジングなフルーツソース】です。
トッピングの材料の一つにおすすめ。お肉や卵と一緒にどうぞ。もちろん、これだけでも美味しいソースです。
ビーツのアンチエイジングなフルーツソース
<材料>作りやすい量
・茹でたビーツ 30g
・リンゴ(皮と種を除く) 20g
・※寒天 1g
・※寒天用の水 100ml
※寒天は出来上がり大さじ3相当量です。
作りにくい場合は多めに作ってから取り分けてください。
ビーツは水煮、乾燥ビーツなど、使いやすいものでいいでしょう。ビーツは生で与えることができますが、消化しにくいため食べ慣れない場合は茹でたものを使いましょう。
<作り方>
1. 寒天を作る。
寒天と水を小鍋に入れて加熱します。加熱したものを容器に入れて粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やします。
(注意)寒天は一度沸騰するほど温度をあげないと固まりません。上記の少量過ぎて作りにくい場合は、多めに作って家族で使用してください。
2. ビーツとリンゴの皮を取り除いて切ってから1(出来上がりの寒天大さじ3)と一緒にブレンダーで混ぜたら出来上がり。
※ブレンダーが無い場合は、リンゴはすりおろし、ビーツは細かく刻んだり潰して使うといいでしょう。
<与える量>
・小型犬は小さじ1~3
・大型犬は大さじ1~3程度
上記は1食分の目安量です。最低量からはじめて便の状態など様子をみてください。
ビーツとリンゴのソースだけでもいいのですが、そこにブレンダーなどで寒天を混ぜると、とろみのついたジュレが出来ます。
リンゴは少し足すだけで食べやすい味になりますし胃の働きをサポートする有機酸を含みます。寒天は繊維質や水分補給にも良い素材です。夏は冷やしておやつにも。冬はほんのり温めて与えてくださいね。寒天はたくさん与えると下痢や軟便を招きますので、適量として体重5㎏のパートナーで1食につき大さじ1~2杯くらいを目安にして様子をみてください。
タンパク質を加えたい場合は、鶏のささみや卵などでも良いでしょう。(写真はウズラの卵)
ビーツを使ったお楽しみわんレシピ
ビーツは栄養はもちろんのこと色味も魅力で料理を引き立ててくれます。ペットフーディスト監修の「作るよろこび 食べるたのしみ わんレシピ」より、ビーツを使った見た目も楽しい犬用レシピをご紹介します。イベントを盛り上げる一品としていかがですか。
まとめ
今回は珍しい野菜のひとつビーツについてご紹介しました。私たちのイキイキした毎日に役だつ野菜なので、見かけたらぜひ一度利用してみてください。最近はドライタイプのビーツの商品も出てきて、そのままチップスとして与えたり、水で戻すだけで料理に使えてとても便利です。
生のビーツが手に入れば、茹でたものを冷凍して少しずつ使うといいでしょう。夏はバナナやキウイで甘みと酸味を足してスムージーにしても食べやすいですよ。みなさんもお気に入りのレシピを見つけて愛犬と一緒に摂ってくださいね。